音楽のコンサートチケットを取る

せっかくイタリアに来たのですから、本場のオペラやコンサートを聴きたいものです。

今回は、イタリアでのコンサートのチケットの取り方をいくつか紹介します。

まずは劇場ですが、オペラを見るには強く地方の劇場をお勧めします。

例えばパルマのTeatro Regio di Parma(パルマ王立劇場)やジェノヴァのTeatro Carlo Felice、

フィレンツェのTeatro Maggio Musicale Fiorentinoなど・・

料金が格安で、一流のオペラ歌手のチケットも比較的取りやすいからです。

そしてパルマの人から聞きましたが、昔はパルマでオペラの初演をやって、評判が良ければ、ミラノのスカラ座にその公演を持っていったそうで、耳の声たパルマ市民の反響が重要なバロメーターだったそうです。生ハムだけではない、恐るべし、パルマの文化水準の高さ!

ミラノのスカラ座はチケットが入手困難な上に高額で、天井桟敷の立見席をかろうじて取るか、長蛇の列に並ぶか、とにかく大変です。チケット売り場近くのダフ屋から入手する人もいますが(家まで届けてくれる)、法律で禁止されており、おすすめはしません。

目次

チケットの入手方法

チケットを入手するには、劇場のホームページから入手できます。イタリアにいて、まだ滞在許可証やIDカード(carta identità)がなくとも、パスポートがあれば入手できます。いずれもemailアドレスや連絡先、住所などの入力が必要ですが、旅行者でも買えます。

VIVATICKET

劇場によってはVIVA TICKETという日本のチケットぴあのようなチケットサービスに登録して購入する必要がありますがgmailのアカウントで登録が可能です。日本在住であっても購入できます。

VIVA TICKETと提携している劇場のシアターの演目を色々とチェックできるのも利点です。また、現代音楽家のコンサートやサッカーの試合のチケットなど、色々なチケットを取ることができるので便利です。

劇場のホームページ

VIVA TICKETで購入する以外に、ほとんどの劇場のホームページで直接席を選んで購入することができます。
こちらはパルマの王立劇場のホームページでStagione Liricaというページから空席と料金を選ぶことができます。

いろいろな情報を入力して買うのですが、住所は例えば日本を選ぼうとすると、なぜかJapanやGiapponeではなくNihonやNipponとなっており、なかなか国名が見つからなかった記憶があります。日本へのリスペクトがあるのでしょうが、逆にわかりづらい!

次はジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場。席が安いです!大体20〜50ユーロですが、30歳以下だとかなりの割引プライスで購入できます。いつもお得に観ることができました。

フィレンツェのマッジョ・ムジカーレ・フィオレンティーノ劇場では運よくアンナ・ネトレプコの演奏会を1万円以下で見ることができました。オペラではなかったのですが、それでも迫力満点な歌声を思う存分楽しめたのでした。

ヴェローナの円形闘技場で毎年夏に開催される野外オペラのチケットもホームページから購入が可能です。

窓口での購入

もちろん窓口や電話での購入も可能です。ただこの場合はある程度の語学力が必要となります。

スカラ座だと、劇場横だけでなく地下鉄のドゥオーモ駅に購入窓口がありますが、長い列を何度も見た記憶があります。

ジェノヴァのカルロ・フェリーチェ劇場では当日券を買ったことが何回かありますが、並んでいるのは大概0〜4人ほどでした。陽気なチケット売り場のおばちゃんと談笑して買うのですが、日本人は見た目が若いからか、38歳だった時に30歳以下の料金でいつもチケットを売ってくれました。

そのおばちゃんですが、私がレオ・ヌッチが出演するというのをネットで見たから来たんだというと、「今日はレオ・ヌッチの出演の日じゃないのよー、今日は若手の歌手ね」と言い、50ユーロのところ半額ほどの30歳以下のチケットを売ってくれました。そしていざ劇場で観劇していると、その若手の歌手がやたらとうまいんです。「これは未来の大歌手じゃないのか?」と思いましたが、円熟味のある歌声を聞いていて、「レオ・ヌッチじゃないの?」と疑念を抱いていたところ、1幕が終わり、歌手が舞台上で挨拶をし始めたところ、やっぱりレオ・ヌッチだった、ということがありました。おばちゃん頼むよ!というちょっとアバウトですが、非常にアットホームな劇場です。

この劇場では名ソプラノ歌手マリア・デヴィーアの最後の年のオペラ講演を聞くことが出来ました。「ノルマ」の「カスタ・ディーヴァ」は本当に美しかった。同年代でたまたま知り合ったジェノヴァの公爵家の御曹司と一緒に見に行ったのですが、地方劇場とはいえ、夜の全幕演奏のオペラ観劇となるとやはりスーツとネクタイ、革靴とエレガントな出立ちで観劇する事は必須です。公爵家の御曹司は蝶ネクタイでした。ちなみに夕食をともにすると、御曹司はテーブルをともにする女性全員が座るまで決して椅子には座りません。

コンサートをたくさん観よう

イタリアにいるときは、劇場でのコンサートやオペラ、ペーザロ市で行われるロッシーニ・フェスティバルのような音楽フェスティバル、教会での室内楽演奏会やオペラ演奏会など本当に多くのイベントがあります。ミラノにはヴェルディ合唱団があり、日本人の団員もおり、ミラノだけでなく、国外でも演奏しています。都市部だけでなく、どんな田舎にも演奏会があり、若手の演奏会から有名なヴァイオリン奏者の演奏会など、さまざまです。

他には、教会で例えば聖フランチェスコの命日にミサに行くと、聖人にちなんだ合唱が聞けたりします。合唱団に話しかけたら練習に参加できるかもしれません。日本人で実際に合唱団に入っている人もいます。

高いお金を払わなくても、観劇できるので、耳を肥やすには生の演奏を聞くのが一番です!地方劇場は料金が安いので、旅行のついでに色々出かけてみましょう!開幕前にバールのアペリティーボでスプマンテを飲みつつ、軽く軽食をとる人が多い印象です。コーヒーやスプマンテなどを飲みつつ休憩を取れる劇場も多いですが、なんともエレガントな気分で最高の夜を過ごせる事でしょう。

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